最近の闇金は、当たり前のようにインターネットを使用して、カモを探しています。
以前とは違い、ホームページも巧妙になってきており、一目では闇金と見抜くのは難しくなってきています。
昔ながらの闇金の手口や、最近の闇金の手口を紹介します。
闇金の手口
1.紹介屋
紹介屋は古くからある手口ですが、現在でもまだまだ存在している悪質な手口です。
借金の申込に来たお客に対し「当社では無理だけど、口を利いて借りられる業者を紹介します」という手口です。
実際に融資が実行されると高額な手数料(融資額の3~5割)を取る業者のことです。
実際には、単に借り入れ審査の通りそうな業者を紹介するだけで、裏で手を回したり口を利くようなことはしない業者も多いです。
さらに悪質なところになると、申し込みで入手したお客の個人情報を売ったりする場合もあります。
直接審査の通る業者に行けば手数料など取られる必要もないのですが、自分が知らない金融業者を教えてもらうと、ついつい紹介された気分になるのも紹介屋の巧妙な手口です。
お金が借りられなくて困っている人を悪質な手口で騙す悪徳業者であり、当然ながら違法行為(詐欺)です。
2.整理屋
現在の借金の整理を行って楽になりましょう、という名目のもと、着手金や手数料を騙し取る業者です。
実際の借金の任意整理や債務整理は弁護士や司法書士など資格を持った人でないとできません。
整理屋の目的は、お金を騙し取ることなので、実際には整理をしているように見せかけて、何もしないことがほとんどです。
債務整理の手続きをしたように見せかけているだけのため、後からトラブルになる事がほとんどです。
提携弁護士や司法書士と提携しているのでと言って話を持ちかけてくる場合もありますが、そもそもそれなら自分で直接弁護士に相談する方がいいです。
3.押し貸し
闇金が勝手に自分お銀行口座に少額のお金を振り込んで来て、後から「借りたんだから利息つけて1週間後に返せ」と要求してきます。
完全な犯罪です、支払いの義務はないので、決して相手の要求に従わないようにして下さい。
4.カラ貸し
実際に貸していないにも関わらず、借金の返済を迫る犯罪業者です。
闇金と関わってしまい、自分の借りている状況を把握できていない人に対して、「あのときの債務が残っているから連絡しました。覚えていますよね?」と話を持ちかけてきます。
一度でも返済をしてしまうと、相手はカモを見つけたということで、どんどん取立てがエスカレートしてきます。
言うなれば架空請求詐欺です、カラ歌詞だと気づいたら絶対に電話に出ないようにして下さい。
5.090金融
連絡先が、固定電話ではなく、携帯電話の番号しかない業者です。
固定電話の連絡先を持たず、携帯電話の電話番号のみで営業する違法業者です。
090金融は、無差別に携帯電話にSMSメールを送りつけてきて闇金の勧誘を行っています。
事務所や店舗を持っていない闇金が多いため、連絡手段がないのも被害を広げる原因となっています。
6.名義貸し詐欺
これも昔からある手口ですが、現在でも詐欺の手法として使われています。
「消費者金融でいくらの融資が受けられるか調査するアルバイト」などといった名目で募集を行います。
借りたお金を指定口座に振込してもらえば謝礼金を払うと言われたり、融資を受けられたお金はこちらが直接返しますと言ってお金を預かるように見せかけて、そのまま行方がわからなくなります。
実際に調査というようなアルバイトは存在せず、融資されたお金を騙し取られてしまいます。
当然ですが消費者金融への借金だけが残ることになります。
7.チケット金融
チケット販売業者を装って、後払いでチケットを買わされ、その買わされたチケットを、指定された金券ショップで売ることで現金を手にすることができる仕組みです。
後日チケット代を正規の金額で支払う事になります、結果的には法外な金利が発生する事になります。
例えば10万円のチケットを業者から後払いで買います、そのチケットを金券ショップで8万円で売ると手元に8万円が入ります。
しかし、その後(10日後など期限が決められています)チケットを購入した業者に10万円のチケット代を払います。この場合であれば、結果的に10日間で2万円の差額が発生しますよね。
これが実質的な金利になります、この場合チケット金融業者と金券ショップがつながっています。
チケット金融業者は、チケットを販売しただけとの言い分で逃れるケースが多いので注意が必要になります。
8.買取屋
「クレジットカードのキャッシング枠を現金化」を行なっている業者です。クレジットカードのキャッシング枠で、業者の指定した商品を購入すると、それを現金で買い取ってくれるという方法です。
最近では、クレジットカードだけでなく、携帯電話のキャリア決済を現金化する業者も登場しています。
実際に商品を購入することもありますが、最近は買取屋専用の商品(ガラクタ同様の商品)を購入させるケースが多くなっています。
ガラクタ同然の商品を10万円で購入したように見せかけて、現金を7万円手にする事によって、融資してもらうような形をとる場合もあります。
逆のパターンでは、30万円ほどのパソコンや家電をクレジットカードで購入し、その商品を業者が10万円程度で買取るといいう手法もあります。
両者とも当然ながら、クレジットカード会社への支払いが発生します、一時的に現金を手に入れらますが、結果的に大きな借金が残る事になります。
9.キャンセル料請求
闇金に申し込みして、条件が合わないからキャンセルを伝えると、逆ギレしてきてキャンセル料を請求してくる手口です。
「お前のために金を用意した!キャンセルするならキャンセル料を振り込め」と脅してきます。
さらに悪質なのは、振り込みだけでなく、指定した時間に電話をしてこいと言ってきて、「連絡がなかったからさらに手数料が必要だ!」とさらにお金をを要求してきたりもします。
申し込み時に、勤務先を記入してしまうケースが多いので、勤務先に嫌がらせの電話をしてくるケースもあります。
しかし、当然ながらキャンセル料を払う義務は一切ありません。
10.信用屋
信用屋とは、お金を借りる際に、現在の信用情報では融資が難しいので信用を作れば、もっと高額融資が可能になるという手口です。
例えば、「現在の個人情報状況では本当に返済ができるのか信用状況が足りないので、信用を作るために先に10万円振り込んでください。そうすれば、1週間後にに50万円融資することが可能です。」などと言ってお金を振り込ませるという詐欺行為を行う違法業者です。
言われたとおりにお金を振り込むと、二度とお金は戻って来ません。
当然ながら増枠の融資もありませんし、振り込んだお金が返ってくることもありません。
11.債権買取金融
カラ貸しの一種ですが、「どこどこの債権をうちで買い取ったからこちらに払え」と言ってくるものです。
カラ貸しとの最大の違いは、すでに債務がある債務者に対して借入先をきちんと調べて、〇〇金融の債権がこちらに変わったから、こちらに振込めと指示して来ます。
実際に、金融業者では吸収や合併などによって、債権が売買されることがありますが、その際には必ず「譲渡通知」が契約した会社から送られてきます。
譲渡通知がない場合は、債権買取金融の可能性が高いので慎重に対応して下さい。
12.自動車金融
自動車金融は、きちんとした正規の会社もあり、自動車を担保にしてお金を借りる方法です。
きちんとした正規の業者ならば「担保あり融資」という立派な方法ですが、闇金の自動車金融は違います。
担保ではなく自動車を売ることになります。
その後、車自体はリースという形で乗り続けることになります。
当然ながら法外な金利で貸付されますし、返済が遅れれば売買契約が済んでいるので車を回収されてしまいます。
さらにひどい場合は、「車だけ無くなっていた」という泥棒闇金も存在するので注意が必要です。
13.キャッシュバック金融
基本的には、買取屋やチケット金融と同じで、クレジットカードのキャッシング枠を現金化する金融屋です。現時点(2017年5月)では違法とは認められていないため被害に遭う人も増えています。
しかし、カード会社によっては、キャッシュバック金融を利用した事がバレると、クレジットカードの発行を停止されたりする場合もあります。
流れとしては、キャッシュバック金融業者が直接商品を仕入れ、それを申し込みした人にクレジットカードで購入するよう指示します、そして利用者に購入額の789割程度のお金をキャッシュバックする形になります。
その後、キャッシュバック金融業者にはカード会社から利用者の購入額が全額支払われ、返金額との差額が利益になるという流れです。
途中で気づいて、キャンセルを申し込みしても手数料がかかると言ってくる悪質な闇金も存在します。
14.家具リース金融
自分の家具を業者に売った形にして、その売った家具をリースするという形で、支払いを続けます。
消費者が使用している家財道具類一式を業者が買い取り、これを消費者自身が賃借するというシステムです。
契約上では「売買契約」と「リース契約」になるので、貸金業法の規制を受けないと言われているので闇金が横行しているケースが多いです。
家具の売買・リースという名目なので、家の中に業者が立ち入ることができます、これも大きな問題になっており、実際に顔を合わせるので、恐喝されやすい状況になってしまう可能性が高まります。
15.パチンコ金融
パチンコ金融は、パチンコ、競馬、競艇などギャンブルをする人をターゲットにする闇金です。
パチンコ屋の駐車場などに停めてある車にチラシなどを置いて、宣伝を行ないます。当然ながら法外な金利で貸付を行なっています。
パチンコ屋や店員と組んでいる業者も多いと噂されており、スピード貸しとも呼ばれる闇金です。
16.年金担保金融
年金生活者などの、定期的に振込まれる年金を担保に「年金立替え」や「年金融資」という名目で法外な金利で融資を行います
必ず振込される年金の通帳を抑えられますので、闇金にとっては確実な客として狙われやすくなってしまいます。
闇金が、年金のほとんどを取り上げるので生活ができなくなり、自殺してしまう人も多い現状です。
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闇金の嫌がらせ
1.嫌がらせの電話(取り立ての電話)
闇金に借りてしまって、返済が少しでも遅れると、鬼のような催促の電話をかけて来ます。
毎日夜中に電話をかけて来たり、1分ごとに電話をかけて来たり、電話に出るまで電話をかけ続ける行為を行なって来ます。
闇金なので、時間帯も一切関係なしで、ひっきりなしに電話をかけて来ます。
2.脅迫電話
文字通りですが、電話に出るなり、巻き舌で恐喝まがいの言葉で脅して来ます。
「殺すぞ!」「夜道を歩けないようにしてやる!」などの言葉を平気で使うことも日常茶飯事です。
実際に電話で殺されるようなことはありませんが、毎日のように脅迫電話を受け続けると精神的に病んで来てしまう人も多いです。
3.出前の迷惑配達
大手のピザ屋や寿司屋に宅配寿司を勝手に頼み、食べられないとんでもない量を注文するケースも多いです。
最近では、デリバリーヘルスという風俗嬢を呼ばれたり、ひどい場合は葬儀屋を呼ぶケースもあります。
タクシーを呼ぶようなこともあったり、消防車やパトカーを呼ぶような悪質極まりない闇金も存在します。
4.勤務先(家族)に嫌がらせの電話
返済が遅れたりすると、勤務先に「〇〇さんに、お金の件で話があるので呼んでくれ!」とあからさまに借金であることをバラすかのように電話をかけて来ます。
ひどい場合は、大手企業であっても全ての電話回線が塞がるほど、しつこく電話をかけてくるケースもあります。
勤務先に電話されることは、債務者には一番ツラい事であり、長引くと勤務先にいづらくなり、クビになったり、自ら退社するケースにも繋がります。
勤務先以外では、家族はもちろん親戚などにも平気で嫌がらせの電話をかけてくる場合もあります。
5.SNSなどのネットへの個人情報流出
インターネット上の掲示板や、SNSサイトに個人情報を流出させる嫌がらせです。
嫌がらせの例としては、嫁の不倫相手を探すというサイトに個人情報を書き込まれてしまい、その夫から怒鳴り込みを受けたという被害もあります。
他にも会社のホームページの質問コーナーに、こいつは不倫しているなど書き込まれたり、子供の小学校のサイトに、この親は借金を踏み倒しているなど書き込みされてしまうケースもあります。
闇金の嫌がらせを自分で解決することは危険で難しいです。
警察に相談しても被害が大きくなるケースも多いです、闇金の対応は闇金専門の司法書士や弁護士に相談するのが一番です。